✅ 愛犬が元気なくなり、食欲がない。
✅ 頻繁に水を飲むようになったような気がする。
✅ 何かいつもと違う愛犬の様子に、ただならぬ感じを抱いて不安な方
犬の腎不全の初期症状から治療方法、さらに愛犬の余命についても理解を深めることができます
犬の腎不全とは
腎不全は、腎臓の機能が低下して、腎臓の機能が不全に陥ることです。
多くの場合、腎臓の機能不全の原因の病気を治療しても、進行性であることが多いので、継続的なケアが必要です。
犬の急性腎不全とは
外傷、感染、ショックなどが原因となって、腎臓の血流量、腎臓の濾過機能が落ちて、急な腎炎を起こします。おしっこが出なくなったら、可能性があります。 尿細管上皮細胞の障害によって生じるものが多いです。
急激な元気消失、食欲がない、吐く、下痢などに、おしっこが出づらいもしくは出ないのが目安になります。
的確な診断と治療をされないと死に至る場合があるため、救急で病院で処置する必要があります。
また、ここでしっかり治らないと、慢性腎不全へと移行します。
犬の慢性腎不全とは
慢性腎臓病(CKD)は腎臓に慢性的な病変が存在し、その進行が腎機能の持続的な低下を引き起こす病態であり、腎機能の慢性的機能障害だけを表現する慢性腎不全と区別されますが、最近はこの呼び方(CKD)で表現されています。
腎不全のステージ分類
腎不全の病期分類と症状
病期 | 第I期 (予備能力の減少期) | 第II期 (代償性腎不全期) | 第III期 (非代償性腎不全期) | 第IV期 (尿毒症期) |
腎機能 | GFR>50% BUN, CREは正常範囲 | GFR: 50~30% BUNの軽度の上昇 | GFR: 30~10% BUN, CREの上昇 (中等度〜高度) | GFR<5~10% BUN, CREの高度の上昇 |
症状 | 明らかな症状を示さない。 尿量、尿比重は正常 | 軽度の食欲不振や食欲不定、体重減少、軽度の貧血、多尿、尿比重の低下 最初の頃は、明確な症状を示さないことも多い | 食欲低下、体重減少、貧血、脱水、運動性の低下、嘔吐、多尿ないし某尿、尿比重の低下 | 尿毒症の症状:悪液質、食欲廃絶、嘔吐、中枢神経症状、異常呼吸、重度の脱水と貧血、凝固異常、乏尿ないし無尿、尿比重の低下 |
(Stage of CKD, Interenational Renal Interest Societyの資料を参考に作成)
ステージ1
初期症状です。
腎臓の機能が落ちていますが、予備能力を使っている状態なので、見た目は明らかな症状を示しません。血液検査におけるBUN(血液中の尿素窒素), クレアチニンの値は正常範囲、尿や、尿の比重は正常です。
(腎機能は100〜30%機能しています)
クレアチニン<1.4mg/dL
(クレアチニンとは、筋肉を動かすエネルギーを使った後、血液中に出るもので、体には必要のないものなので、腎臓から排泄されますが、腎臓機能が落ちると、排泄されずに体内にとどまり、血液中の値が高くなります)
ステージ2
少し進んで、初期症状で起こる多飲多尿に加え 腎機能が落ちると、たくさんおしっこを出して毒を出そうとするので、体液が減り もっと飲もうとします。
血液検査では、BUNとクレアチニンの軽度の上昇が認められます。
(腎機能は33〜25%機能しています)
クレアチニン=1.4~2.0mg/dL
ステージ3
ステージ2の症状に、口内炎が併発します。
この時期になると、BUNとクレアチニンは本来、腎臓から濾過され排泄されることができなくなるため、血液検査の数値があがってきます。
早く治療しなくてはいけない状態です。
腎臓には造血をするエリスロポエチンというホルモンがありますが、進行すると、 これが出なくなってしまうので、貧血が起こります。(腎前性貧血)
(腎機能は25〜10%機能しています)
クレアチニン=2.1~5.0mg/dL
ステージ4
末期の状態です。 悪液質、食欲廃絶、嘔吐、中枢神経症状、異常呼吸、重度の脱水と貧血、凝固異常などの全身症状、乏尿ないし無尿、尿比重の低下が起こります。
ここまでくると、症状の進行は早いです。
BUN, クレアチニンの高度の上昇が認められます。
クレアチニン>5.0mg/dL
(腎機能は10%以下です)
犬の腎不全の症状・腎不全の初期症状
犬の腎不全の症状は、急性と慢性でそれぞれ様子が違うものや、似たものがあります。それぞれみていきましょう。
①急性腎不全の症状
急激な気消失,食欲不振、幅吐,下痢、乏尿もしくは無尿、低体温
②慢性腎不全の初期症状
初期はわかりづらく、最初に症状としてみられるのが、ステージⅡの多飲多尿です。腎臓の機能が落ちて、毒を出そうとがんばっておしっこを出すので、たくさん水を飲みます。
おしっこがたくさん出ると、腎臓がよいみたいに思うワン。
腎不全では、毒を出そう出そうとがんばってしまって、体の中の水を使ってしまうので、その水を取り戻そうと飲むんだよ。これがはじまったら、なるべく早く腎臓を保護しないといけないね!
③腎不全の症状
軽度の食欲不振や食欲不定、少しの体重減少、軽度の貧血、おしっこがたくさん出る、尿比重の低下、最初の頃は、明確な症状を示さないことも多いです。
進行してくると、食欲低下、貧血の症状が著しくなってきて、顕著な体重の減少、嘔吐が起こります。このころになると、さかんにおしっこをするので、おしっこの比重が低下します。
腎臓が悪くても、立てなくなるわけじゃないんだわん。
このあたりで、おかしいなと思って病院へ来るケースが多いんです。腎不全の血液検査の値をみながら、治療をしてコントロールしていくんだよ。できるだけ進行をしないようにすれば、長生きできるよ。
さらに進行すると、腎臓での濾過がよくできず、BUN、クレアチニンの上昇、嘔吐、発熱、貧血、口内炎などの症状が出てきます。
末期になると、乏尿(おしっこが少ない)、無尿(おしっこが出ない)、循環障害、胃潰瘍、神経症状などの重篤な症状をあらわすようになります。 尿毒症に陥ってからの経過は早く、 悪液質、沈うつ、痙攣や意識障害などの中枢神経症状、呼吸が苦しくなったり、血液凝固系の異常などがみられるようになります。
犬の腎不全の原因
腎不全の原因って、何があるんだわん?
犬の腎不全の原因はほんとにいろいろあるんだよ。なぜなら、腎臓は、体の中の血液の出口、最後の砦だからです。では、それぞれみていきましょう。
細菌やウイルスの感染による腎炎
ブルセラ症、子宮蓄膿症、細菌性心内膜炎など。
ウイルス疾患
犬アデノウイルスⅠ型感染症
寄生虫
犬糸状虫症、エールリヒア症、ライム病、リーシュマニア症
薬物
腎毒性のある薬剤や、長時間の麻酔による循環血流量の減少、血管拡張役の使用による腎臓の血流の低下により、急性腎不全が起こります。
心筋症やショック
循環血流量の減少により、腎臓の機能が低下し、急性腎不全になります。
自己免疫系疾患などによる腎炎
SLE、慢性炎症性関節炎、慢性膵炎、慢性膿皮症、慢性前立腺炎 などの免疫疾患により、免疫複合体が関連するものがある。
結石などによる尿路の閉塞
腎結石は、腎臓に結石があることです。
腎結石は、長期存在すると腎盂腎炎や慢性腎不全の誘引となります。
結石が尿管や膀胱、尿道にて閉塞や炎症を起こすことで腎不全の原因になります。
尿石が尿路を完全に閉塞した場合には閉塞性急性腎不全となり、その経過は急で速やかな解除を起こさないと尿毒症を招きます。
おしっこをしない状態になったら、すぐに病院に行きましょう。
腫瘍: 肥満細胞腫、リンパ腫
犬の泌尿器系に見られる腫瘍には、腎臓、前立腺、膀胱などが主な発生場所です。これらの腫瘍の多くは、移行上皮癌や腎細胞癌といったタイプがあります。
治療には薬物療法が用いられることが多いですが、時として明らかな効果を見ることは難しく、症状の進行により尿路が閉塞し、命に関わる状況に至ることもあります。
このような状況は、ペットにとっても飼い主にとっても心が重くなるものです。
犬の腎不全の診断
犬が腎不全になると、動物病院でいくつかの検査を行って診断をしていきます。主に、血液検査でクレアチニンと尿素窒素(BUN)の値を測ります。
これによって、腎臓の機能がどれくらい低下しているかを確認します。また、尿検査や酸塩基バランスの評価も行うことが一般的で推奨されます。
動物病院によっては、場合によって尿検査を行わないこともありますが、より正確な診断のためには尿検査が必要です。まだの方は、やってもらいましょう。
また、慢性腎不全の場合、血液検査で貧血が見られることがあります。これは「再生不良性貧血」と呼ばれ、腎不全が進行している証拠でもあるため、CBC検査(完全血球数検査)も診断材料になります。
これらの検査を通じて、愛犬の健康状態をきちんと把握し、適切な治療を受けさせることができます。
特に、一度腎不全の診断が出たら、定期的に腎不全の検査を行い、腎不全の進行状況を確認しながら進行を遅らせる治療をしていきましょう。
犬の腎不全の治療法
基本的に、食事療法、点滴による脱水の補正などが行われます。
尿毒症時の治療
点滴静脈内や、腹膜透析、血液透析を行います。 血液透析は、装置のある動物病院では行われています。 栄養の維持には、中心静脈栄養や、胃・食道チューブによりあたえます。
犬の腎不全のサプリ・食事について
腎不全の食事療法の目的はなんだワン?
食事療法の目的は、
・腎臓に負担をかけないこと、
・必要なエネルギーや蛋白吸収をさせること
・腎臓を保護する目的で食事療法を行います。
腎臓の負担って、なんだわん?
腎臓に負担がかかるというのは、腎臓内の小さな血管に圧力がかかりすぎて、細胞が傷つき始めるという状態です。この状態を避けるためには、腎臓の圧力を低く保つことが重要です。
それには、食事の内容を次のように工夫します。
- 必要なアミノ酸、良質なタンパク質を与えること。
- 血中窒素(BUN)の排泄を、腸から多くするように誘導すること。
- ω-3の脂肪酸を摂取すること
- リンの摂取を制限すること
- 体の酸-塩基バランス(pH)をとること
食事性タンパク質の量は腎不全の進行度合いに合わせて調整しましょう。獣医さんと相談をしながら決めてくださいね。
サプリはあるんだわん?
腎不全の際には、体に必要なアミノ酸を補うためにサプリメントを摂取します。
犬の腎不全の再生医療・幹細胞治療
再生医療とは、病気やけがでダメージを受けた体の部分を修復し、元通りにする治療方法をいいます。
動物の場合、特に脂肪細胞から取り出した特殊な細胞(間葉系幹細胞)を使い、直接的に腎臓を治療するのではなく、体の他の機能をサポートして全体的な健康を改善し、生命を延ばす助けをするというアプローチが現在行われています。
腎臓自体の再生は可能?
哺乳類や鳥類の腎臓は、肝臓とは異なり、自らを再生する能力がありません。
しかし、人間の医療技術では、臓器の一部を他の動物の胎児に移植し、新しい腎臓組織を作り出す方法が開発されつつあります。
この技術がペットに対して使われることは、今すぐには考えられませんが、将来的には再生医療が進化し、広く応用される可能性があります。
腎臓病は治る?
腎不全のステージ3から2に戻って治ることは、ある?
実際は、検査結果だけだと、そんなこともあるよ。
ステージ2と3でいったりきたりするようにしてコントロールします。
診断は、ステージ3でされることが多く、そこから食事などの改善でステージ2に近づくようにできます。
しっかり食事やお薬で必要なコントロールをすれば、元気に長生きできるわん!よかったわん!みんなのママ、がんばるわーん。
頑張りましょう!
実は以前、自己免疫性の腎炎を患った経験があります。
その治療としては、腎臓を保護するためにステロイドや免疫抑制剤を使用し、これらが効果を示すこともあります。人間の医療でも、これらの薬を使うことで治る場合があると言われています。私自身、この治療を受けてみて、腎臓の再生というよりは、体の自己治癒力が助けとなったと感じています。
つまり、腎臓を保護することが大事なんだわん。
悪い悪いっていってたときのがよくなったって言っている人もいるんだよね。それは、腎臓に負担をかけていた原因が去ったのだと思う。慢性に移行しないように、日々気をつけていきたいね。
それから、実際の病態は、腎臓はBUNとクレアチニンだけじゃないので、腎臓を刺してみてみないと、わかりませんね。でも、背中刺されるの、やだよね。
痛いのやだわん。
そっかそっか。わかったわかった。
尿蛋白はからないと腎臓の濾過機能の状況ははわかんないわん。尿検査しない病院あるみたいなんだけど、きちんとしてくださいっていってわん!
1日のうちの尿の成分が違う?
かくいう私も腎不全の治療中ですが、 尿の成分を試験紙で測るスティック検査だと、尿中の血液、尿蛋白が減らないため 24時間の蓄尿ではかるようにしていて、直接の場合と、タンパク質の量が違います。
なんでも、車で移動中のガタガタゆれるだけで、尿の内容が変わってしまうらしいです。そこまで、動物さんは違わないでしょうけどね。
食事を食べないときは
ごはんを食べない時の対策は、まずこちらを参考にしてください。
愛犬が長期間食べない時は、食べるエネルギーが高い食事に切り替えましょう。
フードで食べない時は、手作り食にしてみてください。
まずは、エネルギーを確保して、体内の異化亢進をとめましょう。
飼い主さんが気を付けるポイント
飼い主さんが気を付けるポイントはどんなことがあるわん?
定期的な健康診断をおすすめします。
腎不全になるべくさせないこと、なってしまっても、ステージ2→3の状態を起こさず、3になっても腎臓を保護し、なるべく長く腎臓の機能を持たせることが、QOLの維持および長生きにつながります。
食事で気を付けることは?
実はこれ、蛋白制限しすぎないようにすることが大事です。
まずは、食べてエネルギーを確保して元気に暮らすことが第一です。
腎臓用の療法食は、美味しくないワン。美味しいの食べたいって腎不全治療中の友達が言ってたわん。
食べてくれてれば良いけど、嫌だからって食べなくなると、摂取カロリーが足りなくて、元気なくなっちゃう→腎不全の悪化につながり、本末転倒なの。
私も腎臓食(低タンパクの食事)を食べたことあるけど、ほんとに生きる元気がなくなっちゃって、好きなものを食べています。
腎不全になったわんちゃんの余命
腎不全の状況により、その先の余命は違います。 ステージ2の状態をなるべく長くもたせることで、十分に長生きさせることが可能です。 ステージ2〜3の状態を維持し、 上手にコントロールして、愛犬の幸せ長生きを目指しましょう!
上手なコントロールの例
伊東好子さん さくらちゃんミックス 女の子 10歳で、腎不全と診断されましたが、
食事と適切なケアで、18歳9ヶ月まで元気に長生きしました。
腎不全の進行を遅らせる方法
腎臓の負担というと、適切な生活リズム、食事の管理になります。 加えて、腎臓に、癒しエネルギーをあげることで、元気になる方法がありますよ。 そのひとつが、アニマルレイキです。
アニマルレイキの腎不全治療の補助的な使い方
アニマルレイキは、腎不全などの慢性的な病気を持つペットに対しても有効に働くことが体験されています。
特にステージ3〜ステージ3.5の腎不全を患っている動物に対して、アニマルレイキは病気の進行を遅らせる補助的な家庭治療として役立つことが多いです。以下、アニマルレイキを腎不全治療の補助として使用する方法について簡潔に説明します。
腎不全とアニマルレイキ
腎不全は、腎臓の機能が低下し、体内の老廃物や余分な水分を適切に排出できなくなる状態を指します。犬や猫では、ステージ3以降になると健康状態が急速に下降し始めることが一般的です。
アニマルレイキは、以下のような補助的な方法でこれをサポートします。
- 生体エネルギーの流れの最適化:
- アニマルレイキはエネルギーバランスを整えることで、腎臓を含む内臓の機能サポートをします。
- エネルギーの流れが改善することで、体内の毒素排出が促進され、腎臓にかかる負担が軽減される可能性があります。
- ストレスの軽減:
- 腎不全のペットは不快感や痛みを伴うことが多く、それがストレスや不安につながります。
- アニマルレイキはこれらのペットの心理的な平穏をもたらし、心身全体の健康状態の向上をサポートします。
- 自己治癒力の促進:
- 自然治癒力を活性化させ、病状の進行を遅らせることが期待されます。
- 回復力が増すことで、薬物療法と併用することにより総合的な治療効果が高まることがあります。
ご注意:アニマルレイキは、リラックスや癒しの効果をサポートする手法です。これは補完的な健康管理の一環として加えることができますが、標準的な医療の完全な代替としては意図されていません。動物の健康に関しては、引き続きかかりつけの獣医師の診察を優先してください。
まとめ
腎不全は、腎臓の機能が低下する状態であり、慢性腎不全に移行すると、持続的に腎臓の機能が低下していきます。
治療法として、定期的な検査をしながら、腎臓への負担を減らす食事や生活習慣、投薬などをしていきます。
腎臓の機能をできる限り長持ちさせることで、愛犬のクオリティオブライフを保っていきましょう。
アニマルレイキの基本から応用まで、ステップメールを通じて段階的に学ぶことができます。
今すぐ始めることで、腎臓の機能を長持ちさせて、元気を継続しましょう
私は腎不全のわんちゃんにアニマルレイキをすることでの延命効果と考えられる事例を多数体験しています。
アニマルレイキは腎不全のステージ1〜4までずっとすることができます
アニマルレイキを知りたい!と思た方は、
▼▼▼こちらからメール講座へ申し込んでくださいね! ▼▼▼
参考文献:獣医内科学 文英堂出版